愛犬たちに囲まれた生活が楽しそうだと思って、多頭飼いに憧れる人もいるのではないでしょうか?
昔は私も多頭飼いの生活をしてみたいと思っていましたし、現に今は3匹の愛犬たちと一緒に生活しています。
愛犬たちとの生活は賑やかで楽しいですが、実際は大変なことばかりです。
なので、今回は「多頭飼いで大変なのはこんなところ」というのを解説していきたいと思います。
※愛犬をもう一匹迎え入れようと考えている人には読んでほしいです。
ポメラニアンを3匹多頭飼いして大変だったこと
エサ代が頭数分かかる
体の小さなポメラニアンでも、3匹もいればあっという間に買ってきたドックフードがなくなります。
我が家では、2kgのドッグフードを買っても一ヶ月は持ちません。
2kg入りのドッグフードを2種類、計4kgで一ヶ月くらいです。
それに最近のドッグフードは、健康面や栄養面を考えられたものが作られて販売されいるので値段も高いです。
愛犬たちの健康面を考えている人にとっては、それなりに痛い出費になります。
「一ヶ月にかかるエサ代」
- ドッグフード:2~4kg 3,500円~7,000円
- おやつ:3,500円~4,000円
合計:11,000円~13,000円
ドッグフードばかりじゃなく、おやつも愛犬たちにとっては必要なものなので、全部あわせたら毎月これぐらい我が家ではかかっています。
※最近はおやつも高いので困っています。
病気や怪我で医療費も変わってくる
愛犬が病気をしないように、必ずワクチン接種や狂犬病の予防接種は受けないといけません。
【毎年必ず必要なこと!】
- 混合ワクチンの接種
- 狂犬病の予防接種
- フィラリラ・ノミ・ダニ(駆除薬)
【混合ワクチンの接種】
子犬の場合は、飼い始めたときから期間をあけて3回接種します。
打つ時期やワクチンの種類は、獣医師と相談のうえ決めます。
その後は毎年1回の接種が必要です。
※1回8,000円ぐらい
【狂犬病の予防接種】
毎年1回、動物病院などで必ず受けることが義務付けされています。
※1回:3000円前後(地域によって違う)
【フィラリラ・ノミ・ダニ(駆除薬)】
5月~12月ごろまで毎月1回、駆除薬を服用させます。
※1回:2,000円前後(個体の体重によって薬の量も変わるため料金が変わる)
これ以外にも病気や怪我などをした場合、かかる医療費が高額になることもあります。
我が家では未熟児で生まれたキリが病気や怪我が多くて、よく病院に通っています。
お世話する時間と手間が増える
多頭飼いしながらのお世話は、本当に時間や手間がかかって大変です。
- 愛犬たちのご飯の用意
- トイレの後片付け
- お風呂
- 朝と夕方の散歩
小型犬でも3匹いると、これだけでも時間や手間がかかります。
愛犬たちのご飯の準備
我が家では基本ドッグフードを食べさせているので、ご飯には時間や手間があまりかかっていません。
ですが、たまに愛犬たちのために手作りのご飯を作ることがあります。
ドッグフードだと水分量が少ないですし、毎日同じだと飽きてしまうからです。
手作りだと後片付けも含めたら、だいたい40~50分ぐらいかかるときもあります。
手間がかかって面倒くさいですが、たまには愛犬たちにもおいしいものを食べさせてあげることも、大切だと思っているからです。
トイレの後片付け
愛犬たちは基本、トイレシートの上でするようにしつけているので、必ずそこでしてくれます。
汚したらシートを取り替えるだけで楽そうに聞こえると思いますが、みんな同じタイミングでしてくれるわけではありません。
「さっき取り替えたばかりなのに」ということが何度もあります。
特にウンチのあとは、早く取り替えないと他の子が踏んだりしたらそれこそ大変です。
3匹もいるとこの繰り返しで何度も取り替えなければならないので、手間がかかり結構大変です。
お風呂
我が家では1匹10分ぐらいです。
シャンプーで洗って乾かすまでの時間を15~20分以内で終わるようにしています。
あまり時間をかけ過ぎると愛犬の体力に負担をかけることになります。
獣医師の先生から「シャンプーで洗うのは月に1回ぐらいでいい」と言われたので、それぐらいのペースで体を洗ってあげています。
お風呂に入れるときは、3匹順番に入れますが次の子を入れる前には、抜毛の処理やタオルを交換したりと手間がかかります。
それに3匹とも風呂嫌いなので大変です。
朝と夕方の散歩
朝と夕方、みんなで一緒に散歩に行きます。
「朝の7時にお散歩タイム」
- ゆっくり20分ぐらいのお散歩
- 帰ってきたら足を洗うのに10分ぐらい
- そしてみんなで朝ごはん
「夕方の17時にお散歩タイム」
- ゆっくり30分ぐらいのお散歩(朝より10分長い)
- 帰ってきたら足を洗うのに10分ぐらい
- そしてみんなで晩ごはん
年齢や性格によって歩く速さも変わってくるので、一匹ずつ散歩をさせていたら何時間もかかってしまうので、みんな一緒に散歩をさせます。
ですが、茜は12才なので無理をさせないように、基本は茜のペースに合わせて歩かせています。
家族が手伝ってくれると散歩は楽になりますが、一人暮らしだと本当に大変です。
多頭飼いの散歩に関しては、あまり詳しく書かれていないことに不思議に思うところがあります。
散歩が一番自分の時間をとられて手間もかかるので、しっかりと目を向けるべきことだと思います。
愛情のバランスが難しい
みんな平等にかわいがっているつもりでも、飼い主に甘えてきて喧嘩になる姿を見ると「やっぱり愛情のバランスは難しいな」と思います。
特に支配欲や独占欲が強い子は、ほかの子がちょっと近づいてきたり、横を通ったりするだけで威嚇したります。
我が家ではリクがお局さんであり一番のボスです。
姉妹である茜が近づくと嫌がって怒りますし、娘にも威嚇したりするときがあります。
まだ威嚇ぐらいならマシですが、場所取りが原因で激しい噛みつき合いの喧嘩になると、お互い大きな怪我をする可能性があるので焦ります。
なので、喧嘩にならないように支配欲や独占欲が強い子は、みんなと一緒にいるときは可愛がって、後でほかの子たちもしっかりとかわいがっています。
愛情のバランスは何年たっても難しいです。
先住犬との相性
相性というのは人によって考えが違うと思います。
たとえば「一緒に遊ぶから相性がいい」とか「喧嘩しないから相性がいい」など、何を基準で考えるかが大事だと思います。
私の場合は、長年ポメラニアンたちと一緒に生活してきて、相性がいいと思うのは喧嘩しない子たちです。
喧嘩がなければみんなで楽しくいられるからです。
ただ、現実は上手くいかないことばかりです。
年令が近くても喧嘩はしますし、親子や姉妹であっても喧嘩します。
いくら長く一緒にいても、相性が合わない子とはどうしても合わないのです。
いつまでたっても喧嘩はするので、飼い主にとっては永遠の悩みのタネになります。
先住犬との相性はその子の性格と、一緒に住んでみないとわかりません。
先住犬の真似をする
性格はその子本来が持っている個性で決まったりしますが、先住犬と一緒にいることで真似をしたり影響されると性格が先住犬に似たりします。
姉妹である茜は母犬の影響をあまり受けませんでしたが、妹のリクは母犬の影響を受けて性格が似てしまいました。
そして我が家で一番下の子のキリが、母犬であるリクの影響を大きく受けました。
生まれて一年ぐらいは、散歩にも行けずまったく吠えない大人しい子でしたが、
母犬のリクがよく吠えるので、次第にキリも吠えるようになってしまい、今では愛犬たちのなかで一番吠えてうるさい子になってしまいました。
生まれて一年たっても大人しかった子が、ここまで影響されて変わってしまったことに、とても驚いています。
先住犬や周りの影響を受けずに、自分本来の性格まま成長する子もいれば、大きく影響を受けて性格が変わってくる子もいます。
自然災害が起きた時
「大雨・洪水・台風・地震」など、避難しなければならないほどの災害が起こると、愛犬たちと一緒に避難するのは大変です。
自分の荷物をまとめながら愛犬と逃げる準備までしないといけないので、少しでも判断が遅れると危ないですし、
最悪の場合、取り返しのつかないことにもなる可能性があります。
それに、私の場合は家族がいるおかげで、避難する準備も早くすんでいますが、これが一人暮らしだとそうはいきません。
一人で愛犬たちの面倒を見ながら、避難先の経路や場所を確保するのはとても大変です。
しかも、ペットOKの避難所はとても少ないですし、仮にOKであっても場所が遠かったり、すぐに満員になって行っても対応してもらえないこともあります。
実際に私が住んでいる地域で大きな地震があったときに、行政も「どこをペット同伴の避難所にするか!」の判断がとても遅いときがありました。
つい最近だと「過去最強級の台風14号」が来たときも、ペットOKの場所を見つけましたが、もうすでに満員になっていました。
ペットを多頭飼いすると、こういうときが一番大変です。
ポメラニアンの多頭飼いでケンカになる原因は?
場所の取り合い
我が家では、いつも愛犬たちの場所の取り合いで喧嘩が起きています。
私の愛犬たちは決められた場所があるのですが、いろんなところでご飯やおやつを食べたり、部屋や廊下などどこにでも寝たりしていますが、それでも愛犬たちにはお気にいりの場所が必ずあります。
そこに親子だろうが姉妹だろうが関係ありません。
立ち入ってしまうと威嚇したり場合によっては、取っ組み合いの喧嘩になることもあります。
愛犬たちにとっては、場所の取り合いは本当に大事なことです。
姉妹喧嘩に娘も加わる
喧嘩の原因は基本リクにありますが、我が家では茜とリクがよく喧嘩します。
姉妹喧嘩だけで済めばいいのですが、たまにその喧嘩にキリが入ってくるときもあり、止めるのが大変になります。
周りが興奮することによって、他の子までつられて興奮するときがあります。
なんど注意しても治ることはありません。
もちろん相性も大切!でも多頭飼いの現実は?
これから一緒に長く過ごしていくうえで、相性というのはとても大切なことです。
ですが、たとえ血縁関係の親子や姉妹であっても、必ずうまくいくわけではありません。
最初のうちは仲が悪くなくても、長く一緒に過ごしていくことで、急に関係が悪くなることもあります。
私の愛犬のリクも4~5才ぐらいまでは、茜と喧嘩をすることはほとんどありませんでしたが、6才を超えたあたりから威嚇するようになって、最終的には止めに入るほどの喧嘩をするようになりました。
最初から仲がいい子もいれば悪い子もおり、途中から仲が悪くなる子もいます。
そこに血縁関係の親子や姉妹は関係ありません。
人と同じように合わない人とは、いつまで時間をかけても合わないままです。
多頭飼いが向いてない人の特徴はこんな人
たとえ、ペット好きな人であっても多頭飼いが向いてない人もいます。
はっきりと向いてない人の特徴を解説します。
神経質でストレスを溜め込みやすい人
結論から言うと「神経質でストレスを溜め込みやすい人」は、多頭飼いしてはいけません。
必ず「手間・愛情のバランス・相性」など、いろいろな問題が起きてきます。
もっと細かく言ったら、きりがないほど出てきます。
私たち家族は愛犬たちと楽しい日々を過ごしていますが、それでも毎日が笑ってばかりのいい日ではありません。
いつまでもワンワン吠えて走り回ったり、トイレの片付けをしているとまたその横でトイレをする、
など、かわいい愛犬たちでも、イラっとするときが普通にあります。
神経質でストレスを溜め込みやすい人にとっては、必ず精神的にも苦しいことになります。
環境や状況を考えずに勢いや流れで飼う人
「一匹だと寂しそう」や「ペットブームだから」など、
最近では「コロナですることがないから」という理由でペットを飼い、面倒をみきれず手放す人が多かったです。
環境や状況を考えずに勢いや流れで飼うような人には、多頭飼いなんて向いていません。
ペットのためだと思っても、それはためにはなっていません。
本当にペットのためだと思うなら、まずはあなたの環境や状況を考えてから、飼うようにしてください。
それがペットのためになりますし、あなたのためにもなります。
最後に
多頭飼いしてよかったか?悪かったか?
という問いに対して、私たち家族はよかったとはっきり言えます。
もちろん、いいことばかりではありません。
なんども愛犬たちから時間を取られてきましたし、喧嘩を止めに入ったことで自分が噛み付かれて怪我をしたこともあります。
ほかにも考えれば思いつくことがたくさんあります。
ですが、愛犬たちからはそれ以上の楽しい思い出をもらっています。
今も茜・リク・キリと一緒にいることで毎日楽しい時間を過ごせているので幸せです。